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広島司法書士会会員の逮捕に関する緊急会長声明

                         広島司法書士会会員の逮捕に関する緊急会長声明

                                                        平成19年10月24日
                                                        広島司法書士会 会長 田川昭夫

このたび、当会の会員が業務に関する詐欺容疑により逮捕されるに至りました。当該会員の行為により被害を受けられた方には、会長として大変申し訳なく思っております。
また日頃、司法書士に対する信頼のもと登記手続等のご依頼を戴いております国民の皆様に対し、その信頼を著しく損なう様な事件がおきたことは大変遺憾でありますとともに、何よりも深くお詫び申し上げたいと存じます。

この事件の概要を申せば、依頼人から委任された登記手続に必要な登録免許税を、当該会員が代理納付したのち、依頼人に対しては実際に納付した額より水増しした金額を請求したという、詐欺の容疑であります。
当会では、関係者からの苦情を受け、会内において慎重に調査してまいりましたが、これにより当該会員の行為が明らかになるにつれ、司法書士法並びに司法書士会会則で対処する枠を越える内容であると認識するに至り、このような行為に対する当会の自浄能力を示すためにも、当会が自ら告発すべきものとの結論に達したものであります。
まさにこのような不祥事が生じることは由々しき事態であり、その影響は当該会員にとどまらず、国民の皆様の司法書士全体に対する信頼を損なうものであって、会長として、これに強い危機感を持っています。

改めて申し上げるまでもなく、司法書士はその職務上において、依頼人の権利の保護に寄与するべく、高度な職業倫理に基づき、公正かつ誠実な職務遂行が求められています。このため、司法書士界全体においても倫理研修が既に義務化されており、当会においても、会員の高度な職業倫理の確立のための努力を継続しているところです。

このように、当会としてはこれまでも会員に対する研修・指導を鋭意おこなってきたところでありますが、今回の事件を重く受け止め、再発防止のため倫理研修等を一層強化するとともに、今後も不正を行った会員に対しては厳正な措置で臨むことにより、司法書士に対する信頼の回復を目指し、司法書士の職責である国民の皆様の権利の保護に寄与するため、公正かつ誠実に業務を行っていく所存であります。どうかご理解いただきますようお願いいたします。

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